社会福祉士資格の概要

社会福祉士資格の概要

社会福祉士とは「社会福祉士及び介護福祉士法」に準拠する国家資格です。同法には「社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業とする者」と定義されています。

 

 この資格の持つ性格は「名称独占」と呼ばれ、上記条文にもありますように「社会福祉士の名称」を用いることができるようになります。具体的には名刺の肩書きにすることができますし、職場によっては資格手当てなどを受けられる場合があるかもしれません。ただし、「運転免許」などの「業務独占」という性格のものとは異なり、「この資格を持っていないと行ってはいけない」という業務は特にないのですが、求人する際の応募資格の条件として掲げる職場も、だいぶ増えてきているようです。

 

 以上のような国家資格であるがゆえ、資格取得者に対しては課せられる義務も伴ってきます。「社会福祉士及び介護福祉士法」はそれらの義務ついても定めています。

 

社会福祉士の信用を傷つけるような行為をしてはならないという「信用失墜行為の禁止」、正当な理由なく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならないという「秘密保持義務」、業務を行うにあたって医師その他の医療関係者との連携と保たなければならないという「連携」の義務、資格取得者以外は「社会福祉士」の名称を使用できないという「名称の使用制限」が定められています。

 

そしてそれに反する行為をした場合の「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」という厳しい罰則規定も定められています。

 

 つまり資格取得者は「社会福祉士」と名乗る以上、相談者や利用者に対する「人権感覚」を重んじ、倫理観や責任感を強く持ち、「専門的知識及び技術」を用いて業務にあたることが必要とされるのです。

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